「形成外科の知識を、整容に活かしたい」大学病院の形成外科勤務医(32歳)が選んだ美容医療という新しい道。

32歳 女性/医師 32歳 女性/医師
前職
年収  :
年収1,200万
仕事内容:
大学病院 形成外科
勤務形態:
週5・当直あり
現職
年収  :
年収1,800万
仕事内容:
注入専門クリニック
勤務形態:
週4・当直なし

転職理由

大学病院の形成外科で5年間勤務し、乳房再建や隆鼻術、非常勤でボトックスなどの施術に携わってきました。形成外科の仕事自体にはやりがいを感じていましたが、働き方には次第に限界を感じるようになっていました。

大学病院という環境もあり、日中は外来・手術・病棟業務に追われ、夜は当直や緊急手術対応が入ることも珍しくありませんでした。予定していた退勤時間に帰れることはほとんどなく、手術が延びれば夜遅くまでオペ室に残る日々。休みの日でも患者様の急変やトラブルで呼び出されることがあり、プライベートとの境界が曖昧な働き方でした。

ちょうど結婚を機に、これからの生活を考えるようになりました。この働き方を10年、20年と続けていくのは現実的ではないと感じる一方で、医師としてのキャリアは大切にしたいという思いもありました。

また、形成外科の臨床の中で整容面に興味を持つようになったことも、転職を考えた大きな理由の一つです。再建手術や瘢痕修正の患者様が、見た目が改善したことで表情まで明るくなる姿を何度も見てきました。機能回復だけでなく、見た目の変化が患者様のQOLに与える影響の大きさを実感する中で、より整容性を追求する医療に携わりたいと思うようになりました。

こうした背景から、形成外科の経験を活かしながら働き方を見直せる分野として、美容医療への転職を考え始めました。

自由診療・美容医療に興味を持ったきっかけ

形成外科では、乳房再建や瘢痕修正、外傷後の傷跡修正など、機能と見た目の両方を考える治療に多く関わってきました。その中で、患者様が見た目の変化によって自信を取り戻していく様子を目の当たりにする機会が多くありました。

特に印象に残っているのは、乳房再建後に脂肪注入を行った患者様が「鏡を見るのが怖くなくなった」とおっしゃったことです。医学的には大きな手術の一部に過ぎないかもしれませんが、その変化は患者様の生活にとって非常に大きな意味を持っていました。

また、形成外科の診療の中でも隆鼻術など、美容に近い領域の施術を経験する機会がありました。整容面を意識した治療に関わるほど、「美容医療なら、もっと直接的に患者様の整容ニーズに応えられるのではないか」と考えるようになりました。

保険診療の枠組みでは、どうしても治療の適応や時間、使える材料などに制限があります。もう少し自由度の高い環境で、整容性を追求する医療に携わりたいという思いが強くなり、美容医療の分野を本格的に調べるようになりました。

自由診療・美容医療への転職活動での不安

一方で、美容医療への転職には不安もありました。

まず、美容医療未経験の医師として採用されるのかという点です。形成外科で多少の経験はあったものの、美容クリニックで求められるレベルの技術に対応できるのか自信が持てませんでした。

また、注入専門クリニックの場合、ヒアルロン酸やボトックスなどの施術を高いレベルで提供する必要があります。大学病院とは違い、結果に対する患者様の期待値も非常に高いと聞いていたため、自分がその環境でやっていけるのか不安を感じていました。

さらに、大学病院という安定した環境を離れることにも迷いがありました。周囲には「専門医を取ったのにもったいない」「大学を辞めるのは早いのではないか」と言われることもあり、本当にこの選択で良いのか悩む時期もありました。

新しい勤務先が決定するまでの流れ

まずは美容医療の求人情報を集めるために、美医転科に登録し、面談で条件を伝えました。

面談では、これまでの形成外科での経験や注入手技の経験、結婚を機に働き方を見直したいという希望などを詳しくヒアリングしていただきました。また、美容医療の中でも外科中心のクリニック、注入中心のクリニック、皮膚科系クリニックなど、さまざまな働き方があることを説明してもらいました。

その中で、自分の希望に合いそうだと感じたのが、ヒアルロン酸やボトックスを中心とした注入専門クリニックでした。外科手術中心の美容外科よりも働き方が安定していること、形成外科で培った解剖学の知識が活かしやすいことも魅力でした。

紹介していただいたクリニックの中から数院と面談を行い、最終的には研修制度が整っている注入専門クリニックに入職することが決まりました。

美医転科で案内された求人・アドバイス

転職活動を始めた当初は、形成外科専門医を取得していることもあり、面接で落ちることはないだろうと正直思っていました。そのため、特に対策をせずにいくつかの美容クリニックに自己応募で面接を受けたことがあります。しかし実際には、思うように結果が出ず、不採用になったクリニックもありました。

自分としては臨床経験や手技には自信があったため、なぜ落ちたのか理由が分からず、少し戸惑った記憶があります。

その経験を美医転科のエージェントに伝えたところ、クリニックごとに採用したい医師像がかなり違うということを教えてもらいました。手技経験を重視するクリニックもあれば、カウンセリング力や患者様とのコミュニケーションを重視するところ、将来的に院長や分院展開を任せられる人材を求めているところなど、求める人物像はさまざまだそうです。

そのため、クリニックごとの特徴や採用方針を理解したうえで面接に臨むことが重要であり、どのような点をアピールするべきか、どんな質問が来る可能性があるかなど、事前に準備しておくとよいと具体的にレクチャーしてもらいました。

また、転職エージェント経由よりも自己応募の方が採用されやすいという話を聞くこともありました。ただ、実際に自己応募で面接に落ちた経験があったからこそ、クリニック側が紹介会社に共有している採用方針や求めている人物像をもとに対策を立てられることは、大きなメリットだと感じました。

求人についても、働き方やキャリアの希望を踏まえて複数の選択肢を紹介してもらい、それぞれのクリニックの特徴や院内の雰囲気、研修体制などを事前に詳しく教えてもらえたため、納得感を持って面接に進むことができました。転職活動を進めるうえで、こうした情報を事前に得られたことは大きかったと思います。

転職を振り返って

転職して感じるのは、働き方の変化の大きさです。

大学病院時代は、常に時間に追われるような働き方でしたが、現在は予約制の診療が中心のためスケジュールが比較的安定しています。当直や緊急手術もなく、週4日勤務になったことで、家庭との時間も確保しやすくなりました。

また、形成外科で培ってきた解剖学の知識や注入の経験は、美容医療の現場でもしっかり活かせていると感じています。特にヒアルロン酸注入のデザインを体系化したMDコードといった考え方を理解し、顔全体のバランスを見ながら治療計画を立てることが重要で、これまでの経験が役立っている場面も多いです。

美容医療は未経験からのスタートでしたが、教育体制が整っている環境で経験を積むことで、自信を持って診療できるようになってきました。

形成外科医としての経験を無駄にすることなく、新しい分野に携わることができていると感じています。働き方・キャリアの両面で、今回の転職は自分にとって良い選択だったと思います。

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